「ショウ。」

春名先輩がそう俺の名前を甘く呼んで、俺をふんわりと抱きしめると、優しく口づけてきた。

「んっ‥‥‥‥。」

俺は、春名先輩に身を委ねて、二人はキスをしていた。

それが、激しい口づけに変わっていく。

舌と舌が絡み合い、濃厚なディープキス。

そして、春名先輩が、俺のワイシャツ越しに触れてきた。

ドキンッ!

俺の心臓が跳ね上がった。

そして、

「‥ちょっ、ちょっと、待って下さい。俺‥‥‥‥
。」

俺がたじろいで、そう言うと、春名先輩は、今まで見たことのないようなイジワルな顔をして、

「『好きな相手に触りたい』。俺は、『自然』なことだと思うけど。ショウは『違うのか?』。」

そう言ったんだ。

それは、もちろん、俺も『同じ気持ち』だった。

俺も、春名先輩に『触りたい』。

でも、やっぱり、怖いのだ。

春名先輩に、こんな気持ちを『知られる』のが『怖く』て、俺はそのまま黙りこんでしまった。

すると、春名先輩は、『いつもの顔』に戻って、

「ちょっと焦りすぎたな。ショウ、ごめんな。」

そう謝ったんだ。

なぜか、その時、俺は不安になってしまった。

春名先輩に『嫌われてしまった』のではないかと‥‥‥‥‥。