《今、下に着いたよ》
あっ…もう着いたんだ?
出なきゃ。
私は身支度を鏡でチェックすると、足早に部屋を出る。
そして、停まってる廉の車の助手席ドアを開いた。
「こっ…こんにちは」
「ははっ、こんにちは〜」
緊張して挨拶した私と違って、廉はニコニコしていた。
そんな廉の笑顔にドキドキしながら、助手席に座った。
今日の白石廉は、いつもの様な黒っぽい服ではなく、パーカーにデニムとカジュアルな服装だった。
でも、キャップにだてメガネはある。
……必需品だよね、
きっと。
そんな廉をチラッと見ていると、廉が口を開く。
「じゃぁ、道案内お願いね?」
「あっ、はい!」
「あ―…っていうか、日中に会うの初めてかも?」
「あっ、そういえば…そうかも?」