「写真…クローゼット開いたら見えるようになってるんだ…本当は飾りたいけど、今日みたいに拓海とか誰が来るかわかんないし…」
「ふふっ…うん、ありがとう」
飾ってくれて、ありがとう…。
「廉くん、そろそろ…目閉じなくて大丈夫?」
「あっ…うん」
すると廉は仰向けになり、咲の顔が見えなくなってから口を開いた。
「ねぇ?咲ちゃん…」
「…うん?」
「いつか…本当にいつかでいいんだ……そのっ…」
「……?」
「咲ちゃんと……一緒に寝たいな?俺…」
「……えっ?」
顔の見えない廉を見る咲。
廉はそれ以上…口にしない。
咲は…
「……うん」
それだけ答えた。
廉は仰向けのまま、少しニコッと微笑むと目を閉じ、眠りについた。
ーー
朝、咲は薄っすら目を開ける。
廉をすぐに見た咲は廉の額を触る。
「……良かった」
熱は下がってるみたい。
廉の熱が下がってるのを確認した咲は、
そっと起きてお布団を畳み、
キッチンへ行き、朝の分のおかゆを作っておくことに。
そして帰る支度をして、もう一度廉の寝顔を見に行くことに。
「……廉くん…やっぱり綺麗な横顔…」