「あっ…ごめんなさいっ、こんな話突然してっ…私…」


誰かに…聞いて欲しかったのかな?


すると拓海が…スッと咲の頭に手を置く。


「……えっ?」


咲は驚いて拓海を見る。


すると、拓海は笑顔で…。


「大丈夫だよっ、好きなら…簡単に離れちゃ…ダメだよ?」


「……っ…拓海くん」


「……ねっ?」


「……はいっ」


咲がそう返事した時、ベッドの布団がモゾモゾとしだした。


布団の中で廉が目を覚まし、視界の先の2人に気づく。


「……ーーっ!?拓海っ…その手…なにしてんだよっ」


その声に咲がドキッとして廉を見る。


「……廉くんっ!大丈夫っ?」


自分の元へ着た咲に廉が照れる。


「…えっ!?あっ…っていうか、どうして咲ちゃんがここに…?」


「俺が呼んだんだよ~」


「はっ…!?おまえ…いつの間にっ」


「あははっ、廉くんがポーッとしてる間にっ」


「あのなーっ…」


そう言って廉は頭を抱える。


「んじゃぁ、俺はこれでっ」


「…えっ?」


「タクシー待たせてるし、仕事に戻るからっ」


「…拓海っ」


「ん?なに?」


廉は少し横目で…。


「……ありがとな?」


廉の言葉に、拓海はニコッとする。


「いえいえ、んじゃぁ~お大事にっ」


手を振って出て行く拓海に、咲も頭を下げる。


そして廉は上半身を起こす。


「廉くん、体調…どう?」


「えっ?あっ…うん、まだ…少し」


少し赤らめた顔で話す廉に、咲の手が廉の額に伸びる。


咲の行動に、廉がドキッとする。


「…えっ…」


「やっぱり…まだ熱いね?」