「だから…これからも会えない日々とか続くかもしれなけど…それだけは、信じて欲しいっ」
「…廉くん…」
その言葉に、咲は廉の瞳をじっと見る。
「ありがとう…私も廉くんが、大切だよ?
いつも上手く言えなくて…ゴメンね?」
「ううん、そんな事ないよっ、俺は咲ちゃんと会えるだけで…いれるだけで、嬉しいんだからっ」
「廉くん…」
すると、廉は咲が手に持っていた湯呑をテーブルに置く。
「…えっ…」
廉を見ると、廉はスッと咲の手を握った。
「……好きだから…触れたくなるっ…」
「……っ」
そう言って廉が咲にキスをする。
そして、ゆっくり唇が離れる。
廉は赤い顔で…
「…やっと、出来た…」
「……っ!!」
咲の顔がカァー…と赤くなる。
昼間、海辺で出来なくて残念がってた自分を思い出した。
すると、握っていた廉の手が突然強くなり、咲の体を自分の元へ引き寄せる。
「……つ!?」
咲は勢いで廉の胸に手を当てる。
「ご…ごめんなさいっ」
そう言って咲が離れようとすると、
廉が強く抱き締める。
ドキッ…とする咲に、廉が耳元で囁くように口にした。
「…やだよっ、離れないで…」
「…廉く…ん…ゴメン…」
廉はゆっくり首を振る。
「俺が…ワガママなだけだからっ…」