「ご…ゴメンね?待たせて…」


「…ううん?全然大丈夫っ」


廉は顔を赤くして、咲から視線をずらして立ち上がった。


「じゃぁ…部屋戻ろうか?」


「…うんっ」


咲はゆっくり廉の後ろを歩く。


廉くん…浴衣姿スゴく
似合ってる。


なんだか、ちょっと色っぽいなぁ…。


そして2人は部屋に入る。


すると、廉が窓辺に近づいた。


「あっ…もう、すっかり外暗いね?」


「あー…うん、本当だ」


咲はそう言ってテーブル前に座った。


「廉くん、お茶飲む?」


「うん、ありがとう」


そう言って廉も咲の隣に座る。


「はいっ…」


「ありがとうっ」


2人でお茶をすすり、廉が湯呑を置く。


「咲ちゃん…」


「うん?」


「俺…咲ちゃんのこと、好きだよっ」


「……えっ!?ど…どうしたの?急に…」


「いや…なんて言うか、今日のうちに一回は言っておきたかったんだ…」


「…廉くん…」


廉は咲の目を見る。


「本当に大切なんだっ、俺にとって咲ちゃんは…特別だからっ…」


「……特別?」


「うん…」


それって…
好きとか、そういう意味…だよね?