ご飯を終えて、再び部屋に戻る2人。


すると、部屋にはすでにお布団が
二つ並んでいた。


「……っ!!」


ドキドキと動揺が顔に思わず出る。


咲は照れながらも、沈黙から口を開いた。


「ご…ご飯美味しかったねっ」


「…うんっ、そだねっ」


「旅館の料理って、なんかあったかみがあっていい…よね?」


「そうだよねっ…」


そんな内容のあるような、ないようなやり取りをした2人は、とりあえず窓辺の小スペースに2人向かい合わせに座る。


咲はまだ赤い顔をしたまま海を眺める。


「 本当綺麗だなぁ…和むなぁ…」


「……咲ちゃん」


「…えっ?」


廉はチラッと時計を見て、


「お風呂…何時頃に…行く?」


「お…お風呂?」


咲は照れながら時計を見る。

時刻は7:30。


「えっ…と、8:00過ぎとか?」


「うん、じゃぁそれぐらいに行こうか?」


「うんっ…」


はぁー


なにドキドキしてんのよ
お風呂は男女別なんだからっ。


咲はドクドクと鳴る胸を抑える。


そして2人は少しドキドキしながら
時を過ごし、8:00過ぎ浴場に向かうことに。


咲がゆっくり湯船に浸かる。


「はぁー…落ち着く」


けど、ちょっとドキドキもする。


本当に来たんだなぁ…
廉くんと。


咲は照れた顔で深く湯船に浸かる。


「私…廉くんに、近づけるのかな?」


そしてお風呂から上がり、旅館浴衣を着て
咲が女湯から出ると、すぐそこの休憩スペースに廉がタオルを被っていたのが見えた。


「…あっ…」


咲は廉の浴衣姿にドキッとする。