廉くん、今日はなんだかすごく楽しそう…。
久々にゆっくり出来て嬉しいのかな?


楽しい一日になるといいなぁ。


そして、廉は咲にカメラを渡す。


「はいっ、これ絶対俺にもちょうだいね?」


「うんっ」


咲はうなづいてカメラを受け取る。


「じゃぁ私、カメラ車に置いてきて、近くにあったジュース販売機で飲み物買って来るね?」


「えっ?いいよ、それなら俺が行って来るよっ」


「ううん、いいのっ、大丈夫だから、
廉くんはゆっくりしてて?」


「うん、ありがとう咲ちゃん」


廉の言葉に笑顔で首を振ると、咲は一旦駐車場に向かった。


カメラを車に置いて、咲がジュースを2人分買うともう一度浜辺に向かった。


廉は浜にあぐらをかきながら背を向けていた。


廉の横顔が見えるような所で咲が廉に
声をかけようとする。


「廉くっ……」


そう言いかけて、咲の足が止まる。