何か…すごい状況になってない?
シートベルトを締めながら、私はまだとまどっていた。
っていうか、白石廉って…
友達でもない知り合ったばっかの私なんか…誘うんだ?
何か、そんなイメージないな…。
どうして、私を?
とまどい続ける私に、車を発進させた廉が口を開いた。
「ゴメンね?急に…」
「あっ、いえ…」
「ちょっと…気分転換したくてっ」
「…そう…ですか」
もしかして、ニュースと関係あるのかな?
私はニュースの事を聞いてみようか迷ったけど、まだそこまで踏み込めなかった。
すると、車が赤信号で止まり白石廉がこっちを見てきた。
「……出来たら業界以外の人と、って」
「………っ」
「そしたら星野さんの事思い出して、思い立って来てみたっ」
笑顔でそう言った廉に、私はまたドキッとする。