「……っ!」
うそっ…?
「廉くん…いいの?」
「えっ…?」
咲の問いかけに、照れながら咲を見る廉。
「いっ……いーよっ」
「……っ、あ…ありがとう…」
咲の言葉に廉は首を振り、2人は再び歩きだした。
そして賽銭箱前に近づくと、2人は賽銭を入れて両手を合わした。
目を閉じて数秒…。
そして目を開け、階段を降りる2人。
「なにお祈りした?咲ちゃん」
「えっ?あっ…内緒?」
「えっ?なにそれ~気になるなぁ―」
「あっ…ほら?願い事は人に言うと叶わないとか聞いたことあるしっ」
「えっ!?そうなのっ?じゃあ~俺も内緒っ」
そう言って、廉は笑顔を向ける。
「う…うんっ」
廉くんも…叶えて欲しい願い事、
あるのかな…?
私は…。
廉くんと、ずっと…。
ーー