「うん、どうしたの?今から外に…」
『うん…そうなんだけど、あのさっ…』
「…うん?」
『まだ明るいし、その…あんまり路駐も出来ないから…』
「あっ…そっか」
珍しく、今はまだ夕方。
「あっ…えっと、じゃあ…」
“私の部屋に”
そう言おうとした時、
『あの、咲ちゃん…良かったら…』
「えっ…?」
『良かったら……俺の家に来ない?』
「……えっ……」
…今…
…なんて…?
廉は電話口で、少しとまどった声で話す。
『に……2回目は…言わないよ?』
「…えっ!?」
やっぱり…本当に
廉くんが言ったの?
『いや…俺事で悪いんだけど、家の方が色々気にしないで2人でいられるかな…って』
「あっ…」
そりゃ…そうだよね?