夏も終わりに近づいた頃。
ある日の夕方。
相変わらず、咲は廉とゆっくり会えない日々を送っていた。
「でも…テレビで元気な廉くんの姿が見れるから…」
そう思いながらテレビを見ていると、携帯にメールが入る。
「あっ、廉くんから」
《 咲ちゃん、今日は休みだったっけ?
今日は仕事早く終わったんだけど、今から行っていい? 》
えっ…!?
“行っていい?”って、
どうゆう事だろう?
もしかして、
私の部屋に?
いや、
違うか……でも。
戸惑いつつも、咲は返信を打つ。
《うん、分かったよ。》
《じゃあ、着いたらまたメールするね? 》