『咲ちゃんは今日休みだったっけ?』


「うん、そうだよ」


『そっか、何してたの?』


「えっ…?」


どうしよう?
映画行ったこと、言おうかな?


咲が黙ってしまっていると、電話口の廉が少しとまどいながら聞いた。


『えっ…なんか、聞いちゃまずかった?』


「えっ!?あっ…違うの、えっと…映画っ」


『映画見に行ってたの?』


「……うん」


『へぇ~?いいね?なんの映画?』


「えっと……あの…廉くんの…」


『えっ…!?俺の!?』


「う…ん」


『マジで!?いやっ…嬉しいんだけど、めっちゃ恥ずかしい~』


「いや…廉くん、もう公開されてるしっ…」


『あっ、そうだよね?…って、あれ?俺今ツッコまれた?』


「えっ!?いや…そういうつもりじゃなくって…」