すると、心配する咲の手を廉が突然握る。


「……っ!?…えっ?廉くんっ!?」


咲の心配をよそに廉はいつもの様に笑った。


「大丈~夫っ、行こっ!」


「ちょ…ちょっと~?」


廉はそのまま咲の手を引っ張り入り口に向かって走った。


廉くん…!?


咲は廉の行動にとまどう。


廉くん…今日ちょっと
強引…?


どうして…?


展望台に上がるエレベーターの中でも、咲は考え込んでしまう。


仕事で何かあったのかな…?


心配そうに廉の横顔を見る咲。


そして、エレベーターは展望フロアに着く。


エレベーターのドアが開くと同時に、目の前にキラキラとした夜景が飛び込んできた。


「えっ!?…スゴーイ!!なにこれっ!?」


「お―!!スゲー!!」


夜景に感激にする2人。


そんな中、咲がハッ…とする。