咲が言い出した事で、2人はバッティングセンターに向かった。


夕方頃になり、バッティングセンターの中には子供達がけっこういた。


「ちょっと、子供多いね?」


「うん、打席も空いてないね?」


「ね~?どうすっかなぁ~」


廉が奥の方に進んで行くと、


「あっ…!」


「えっ…?」


「咲ちゃん、あれどうかな?」


廉が指差したのは。


「……ストラックアウト?」


「うんっ」


「あっ…でも、さすがに私はあれは…」


「じゃあ、俺やってみてもいい?」


「うんっ」


「よしっ」


廉は気合いを入れると、ストラックアウトの中に入って行った。


「ふふっ…」


廉くん、嬉しそう。


咲はネット裏で廉の投球を見る事に。


「ヤベ、出来るかな?俺~」


「えっ?やった事なかったの?」


「ストラックアウトはね?小学校の時野球チームに入ってたけどっ」


「そうなんだ?」


じゃあ、廉くんは小学校の時、野球少年だったんだなぁ。