そしてある日の仕事終わり。
「あっ、ヤバイよ咲！」
「えっ！？…何が？」
「Retの番組始まっちゃうよ～！！」
「…えっ？あ～そういえば、今日だね」
「そういえばじゃないよ～早く帰らないとっ」
そう言って望は慌てて帰り支度をする。
「望…毎週見てるの？」
「えっ？あったり前じゃーん！面白いもん」
「あ―…まぁね？」
「それに今日のは予告面白かったし、何か廉がいじられてたのっ」
「えっ…？…白石廉が？へぇ～？」
私がそう言うと、望がワンテンポ遅れて私の顔を見てくる。
「……ん？何か咲今反応が鈍くなかった？」
「えっ！？…そんな事ないって…」
「んん～！？本当に～？実は咲もRetのファンになってたりして～？」
「えっ！？…そんなんじゃないよっ」
