「でも……チョコは…」


「だから~今、友チョコってのもあるじゃん?それで行きなよ~」


「友チョコ!?」


っていうか、それ使い方合ってるの?


「うん!それがいーよ咲っ、本当は私も渡したい所だけど~拓海に直接渡せるわけじゃないし、やめとくわっ」


「はぁ~?」


「うん!それがいいと思うよ?それなら渡しやすいじゃん」


「え―っ?そういう問題?」


そんな事を望と話しながら、2人がロッカールームを出た時、


「星野っ」


咲が呼ばれ、2人で振り返ると、


「…ちょっと」


そう言って笹原がまた手招きで咲を呼ぶ。


「えっ…?」


またっ…!?


すると望が咲にコソッと耳打ちをする。


「お忙しいのね?」


「……えっ?」


「じゃあね咲っ、お先~ 」


「え―!?望っ!」