「…ったく、言い捨て?」


そう独り言をつぶやいて、お弁当箱をしまった時、 ガチャ…と、休憩室奥の事務室のドアが開いた。


その音に咲はビクッとする。


何故なら…。


「おっ、お疲れ…」


笹原がコップを持って中から出てきた。


「おっ…お疲れ様です…」


っていうか、

いたのっ!?
笹原さんっ!


って事は…
望との話聞かれてた!?


少し戸惑いながら、咲はお茶を飲む。


笹原はポットからコーヒーを入れて、咲の隣の席にコップを置いた。


「えっ…?」


咲が振り返ると、笹原はニヤッとしながら口を開いた。


「……悪いな?チョコ、イヤイヤ渡すことになって」


「……っ!?」


やっぱり
聞いてたっ!?


「あ…あれはそのっ……言葉のあやっていうか、なんていうか…」


咲の慌てぶりに、笹原がぷっ…と笑いながら咲の隣に座った。