そして2月。


もうすぐバレンタインなことに、望と咲は話を咲かせていた。


「でで、どうすんの?」


「えっ?何が?」


「だから~チョコ!渡すの?廉に?」


「はぁ―!?わっ…渡すわけないでしょ!?」


咲はつい、大声で否定する。


「咲っ、声大きい!」


「うっ…!」


咲は焦って口を塞ぐ。


「まったくも~興奮しすぎっ」


「いや、興奮なんてしてないから!」


「だから、どうすんの?ホントに…」


「だから、渡さないってホントに…」


「あ~あ、声小さくなっちゃったよ」


「う…うるさいなぁ」


「まぁ、廉はいっぱいもらうだろうけどね~?」


「うっ……そりゃ…そうだろうね?」