「えっ?ここ…?」


棚前を見る2人。


「問題は陳列だっ」


「あっ…はいっ」


「その赤線雑誌は常に面出ししろ?」


「あっ…はい!」


笹原の真剣な表情に、咲もメモ帳を取り出し、指摘をメモり始めた。


「それから、もう一つ」


「あっ、はいっ」


と、2人は後ろのエンタメ雑誌コーナーを振り向いた。


「ここもだっ」


「えっ…?」


笹原は雑誌の中のRetを指差した。


咲は思わずドキッ…とする。


そんな咲には気づかず、笹原は続ける。


「後、Retが表紙な雑誌は、ちゃんとこの面に揃えろ?売り上げに響くからな?」


「あっ…はいっ…」


と、咲のメモに書く手が震える。


あれ…?

何で指震えて…?


「それからっ…」


えっ…?まだっ?


「あっ…はいっ」


もう一度気を引き締めて、笹原の指摘を書こうとすると、