「ちょっと~!笑わないでよ望~」
「ははっ、いいじゃん?気に入られたんじゃないの?」
「はぁ~?そんなわけないでしょ」
「まぁまぁ、イケメンが来た事だし、楽しくやろうよ~」
「うーん…」
楽しく…ね?
出来るかな?
何か、苦手だなぁ
あの人。
そう思いながら咲は、社員に指示を出している笹原を見ていた。
ーー
そして、その日の仕事終わり。
終礼も終わり、皆がロッカールームへ行こうとした時、
「星野っ」
「…はいっ?」
咲は笹原に呼ばれ、立ち止まった。
「ちょっ…」
笹原は手招きで咲を呼んだ。
うっ…
手招きで呼ぶかな?
普通…。
すると、笹原は雑誌コーナー前に立っていた。
そこに咲も笹原の隣に立った。