新社会人になったこの春を過ぎて
夏が近づいた頃。
私、*星野咲*は駅前の本屋に勤めている。
試用期間の三ヶ月も終わって、ちょっとずつ仕事にも慣れてきたかなと思う。
少し茶色がかった髪も伸びてきて、最近前髪もパッツンに切った。
でも、タレ目な私には少し甘かったかな?…と思ったりもする。
ーー。
そして休憩時間、ノックをして休憩室に入る。
「お疲れ様で―す」
「あっ、咲お疲れ~」
先に休憩に入ってたのは、同期の*瀬川望*
同い年で同期という事で今では学生時代の友達よりも気心が知れている。
お弁当を持って私もテーブルに座ると、望はアイドル雑誌を広げていた。