『窓から外見てみて』

窓を開けて外を見ると誰か立っていた。


「もしかして…」


『心配だから千明に無理矢理、家の場所を聞き出して来ちゃった』

電話をきってダッシュで玄関に向かい、匠海さんのまえに立った。

何をすればいいのか、メールのことはどう説明したらいいのが考えていると…


ドクン…ドクン…


また鼓動が激しくなった。


「あのメールはなに?」


「あれはですね…」


今は本当のこと言えない。だから誤魔化そう。


「あれは友達から送られて来たメールを間違えて転送しちゃったんです。」


「そうなんだ。病気って言うから心配したよ」


「匠磨さんは知らないの?」


「うん、とりあえず様子を見てからにしようと思ったんだ」


安心した彼は夜遅いからと、帰って行った。