すると、そんな会話なんて一瞬にして頭から離れた。



「いやぁ!!やめて!!」



そう叫んでたのは、吉野さんではなく昨日の男子生徒の彼女だった。

杏珠と優が黒板消しで、その他クラスの女子生徒叩いていた。

チョークの粉を頭から制服、手足の隅々まで被っていて、抵抗しながら咳き込んでいた。


「コホッ…コホッ…や、やめてっ!」


「うっせぇな!!お前なんか上辺なくせに彼女気取ってんじゃねー!」

優が罵声を浴びさせていた。
千聖は、それを嘲笑って見ていた。


酷い…。


白髪のようになった髪や、顔は涙とチョークでぐちゃぐちゃになっていた。


おまけに、目が痛そう。



空気中を舞ったチョークの粉は、私の元まできてそれは咳き込む程だった。


「……なにやってんだ!!」


昨日の男子生徒、彼氏が登校して急いでそれを止めた。