翌朝
「おはよ!」
通学途中、咲空(さら)に出会い、
「あ、咲空やん!おはよう!」
「今日も嫌やなぁ…学校。」
咲空の言葉に頷いた。
「…吉野さんを見てるの辛いな。」
「ほんまに…かわいそうや。」
「勉強やってまともにできひんよね、授業中に…教科書に…移動教室なら絶対イジメられて遅れるし。」
「…なんで来るんやろ?」
「お母さんに黙ってるらしいで。」
「えぇ、さすがに気づかへんのかな。」
「先生なら気づいてるやろね、でもなんもしやらへん。」
こんな偽善にもならない会話を話す間に、学校前まで来た。
「ここからは、普通に話そな。」
私はチラ、と周りを見渡しそう言った。
「うん…。」
学校は危険が集まった場所。
少しでも何か動けば地雷を踏んで自発だ。
だから…、只ならぬ普通に生活をしていては一瞬にして死ぬ。
危険を感じ、予知するようにして生活しなきゃいけない。
大袈裟か、と言われる程に怖い場所だ。