すると焦って必死に弁解しようとする。


うぜー。


「言い訳なんていいから。どっか行け」



ドスをきかせた声で言うと、おっさんはそそくさと逃げていった。



ふぅ。疲れたー。


あ、そうだ。


忘れてた。



「大丈夫?」


できるだけ優しい口調で痴漢にあっていた女に聞く。  



その女の顔を見て驚く。
 


うわ。



…何だ、この女。



ふわふわしたピンクベージュの内巻きボブ。

ぱっちりとした真っ直ぐな瞳に、くっきりした二重まぶた。



ぷくっとした赤い唇は、誰が見てもキスしたくなる。


真っ白な肌。小さい顔。

小柄で華奢な体は

自分と同じ高校の制服に包まれていて。