遠くからでも先生ってわかる。
好きな人ってどこにいても分かるよね。


「桜井。1人で何してるの」


優しく先生が笑う。

その笑顔も好き。


「先生…す…」



んっ??
と首をかしげる先生。


危ない、頭で思ってることを言いそうになった。



「桜井、どしたの??」


首をふる私。



すると先生がちょっと困った顔をしだした。



「先生、どーしたんですか??」



「え、お前その格好…」


私は海で遊ぶために水着を着ていた。
そしてその上にTシャツを。



「えっ…??」


先生は手で半分顔を覆い、顔を赤くしている。


「目のやり場に困る…」


ぽつりとつぶやいた。


「かわいい…」



思わず口から出た言葉。


「えっ??」


「な…何もないです!」


恥ずかしくて走り去ろうとした瞬間砂浜に足を取られ転けそうにっ…



あれ、痛くない。