同時に高塚の気持ちを聞くこともなく、勝手な想像で彼女と付き合っていたのかと思うと恥ずかしかった。


人と付き合うって意味を理解できたのは、本当に彼女を失ってからだ。


そのとき門馬には、こじらせるのが嫌だったから、橋本には言うなって釘を指した。


本当に言わないでいてくれていたというのは、橋本の怒りに触れて知ることになる。











翌日、昇降口で高塚に会った。


別れてから、すれ違う度声をかけて、会話をしていたというのに、『おはよ』と言うと俺を見たのに、目を逸らされた。