「俺も思ってた!」
駿が笑顔でいう。

「…そうかな」
未羽が嬉しそうに笑った。
でも一瞬悲しい顔をしたのを俺は見逃さなかった。

…未羽?
なんでそんな顔するんだ?


未羽はいつも楽しそうに笑うけど、たまに泣きそうに笑う時がある。
未羽と仲良くなれたけど、まだまだ知らないことばっかりだ。

泣きそうな笑顔を見ていると、なにか問題を抱えているんじゃないかな?って思う。
きっと聞いても未羽は言わないだろうな。

…いつかその問題を共有して俺がそばで支えられたらいいのに。
そしたらずっと笑顔にするのに。


なんでそんなことを思ったのかわからないけど、ぼんやりと未羽を見つめる。


「…天くん?」
未羽がきょとんと俺を見る。



…目が合った。



かぁぁぁぁぁぁぁ


俺は真っ赤になる。


「えっ?えっ?なにっ!?」

未羽もつられて真っ赤になる。