その日の放課後、俺らは梨華の部屋に集合していた。


「ねぇ、やっぱり"りぃちゃん"って言ったわよね?」

「…ああ、間違いねぇよ。俺も天もしっかり聞いてた。」

「…やっぱり。高校でりぃちゃんなんて呼ばれたことないし、未羽ちゃんがりぃちゃんって呼ぶのは絶対におかしい。」

梨華の言う通りだ。
俺らは小学校4年生で呼ぶのをやめたのだから。


「ってことは、小学生の時の知り合いか、梨華の母親が知ってる人なんじゃねーの?」


「さっきお母さんに高塚未羽ちゃんって知ってる?って聞いたんだけど、そんな人知らないって言われたし、小学校の卒アル見ても高塚未羽なんてどこにもいないわ」