私は、月野 リリア(つきの リリア)今年で高校一年生になる普通の女の子!今から、入学式なんだ!
私は、小さい時に親が死んでおばあちゃんと二人で暮らしている。ここは山が多くて近くに住んでいる人は、少ない。だから高校に行ったら、たくさん友達をつくるんだ!
風が暖かく、木が静かに揺れている。新しい制服を着てルンルンと歩いていると、一台のすごい大きな車がこちらに向かってきた。
(すごーい!あんな車初めて見たよ~!黒くて横幅が大きいー!あんなのに乗って、王子さまにどこまでも連れてってほし~!!!!)
そんなことを考えていたら、その大きな車がこちらにどんどん近づいてきた、私は邪魔にならないようギリギリまで端によった。そのとき、車が突然止まった。
(ここ、普通の道だよ!こんなとこに何でとまるの?ま~まず、邪魔にならないように学校に行こー!)
そして、車の横を通り過ぎようとするときだった・・・。
「バタッン!!!」
私は、びっくりして後ろを向いた。すると、すごいイケメンの人たちが降りてきた。
(なになに!!!すっごくかっこいいよ!えっ俳優さん?それともモデルさん?きゃーー!!えっ、しかも5人も!私は、夢をみてるの?!ならさめないでーーー!!!)
「お嬢様!」
イケメン5人が、同時にその言葉を言った。一瞬時が止まったように静かになった。
(えっなにこの人達、こわいよ~!逃げた方がいいのかな?はっ!もしかして私、悪いことしちゃった?えー?!なんかしちゃったっけ?だとしたらやばいよ~!とにかくその場から離れよう!)
私がその場から離れようとした時・・・・・・・・
「リリア様?」
(ドキッ!やばい~!私やっぱり何かしちゃったんだ~!どうしよー!)
私がイケメンの5人の方を向くと、執事の格好をした人達はホッとしたようにこう言った。
「リリアお嬢様では、参りましょう!」
私は、慌てた。
「あのっ!えっ!あっその!人違いですよ!」
「ちょこまかと、うるさいやろーだ!」
「ちょっとお嬢様に失礼だぞ!」
(えっ?急になに?!なんで!やっぱり私は、悪いあやまちを!?)
「あの~私!何か悪いことをしてしまったのでしょうか!!!?」
私は、おもいきって聞いた。緊張して足が震えてきたのが分かった。
「いえ。お嬢様は、何も悪いことなどなさってませんよ。」
弱々しい声で一人の執事は、優しく言ってくれた。
(だから~!!!さっきからお嬢様ってなんなのよ~!!!)
「あの!人違いじゃないですか?確かに私は、リリアって言う名前ですけど、苗字は違うと思いますよ!」
私はここで、月野と言うはずがないと思い聞いた。
「月野 リリアお嬢様でございますよね?」
速答に月野といわれて、私は驚いた。
(嘘だよ!たまたまだよね?!でも、こんな苗字も名前も同じってことある???)
私は、すごく混乱して何も喋れなくなった。そして、下を向いて黙り込んでしまった。
「まーま!い~から!車に乗って!そのあとに説明するよ!」
すごくかわいい系の執事が呑気に言った。そして、私の背中に手をおいて車へ誘導した。
「えっ?えっちょ!」
(これって誘拐とかじゃないよね??こわい!逃げなきゃ!)
私は、背中に手をおいた手を振り払った。
「やめてください!あなた達は、いったい誰ですか?どこに連れて行こうとしてるんですか!」
すると、さっきの乱暴口調の執事が・・・。
「お前ユラ様に会いたくないのか!」
(え?ユラ様?ユラ?!お母さん!!!)