「・・・30分」
「え!?」
「・・・30分だけやぞ」
僕はこの顔に本当に弱い。
「やったーっ!先生大好きっ!いこっ!早くいこっ!」
「・・っ」
ふいに大好きといわれて言葉につまる。
伊東からしたら、そういうつもりで言ったんじゃなくて、ただ花火が見たいだけで。
だけど、それでも、それでも僕はうれしくて。
「先生!早く!」
廊下に出ていた伊東が走って戻ってくる。
「わかった、いくいく」
はしゃいでスキップする伊東の後ろをついていく。
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