――――――――――そして、お盆明け。
その悲しい予想は見事に的中することになる。
「だぁぁぁぁぁぁい!!!」
いきなり目の前で奇声があがり、顔をあげる。
奇声の主は、ものすごく不機嫌そうな顔で僕をにらむ。
「先生知ってる!?」
「なにが」
「今日何があるか知ってる!?」
「知らんよ」
「今日!花火!河川敷で花火大会なの!」
どうやらその花火大会に行きたかったらしい。
しかし、一人だけテストで80点以上がとれず(それどころか、その半分もとれていない。よっぽど化学が嫌いらしい。)
補習を一人で受けることになった伊東は花火大会には行けない。