靴を履いて外へ出ようとしたときお母さんに腕を掴まれた。

「紗由里!どこに行くつもりなの?!」


「もうあんたたちの顔も見たくない!!!私はひとりで生きていく!」


お母さんの手を振り払って夜の道を駆け出す。


少しでもあの家から遠くへ遠くへいけるように、


走り続けた。