───そして土曜日。



学校は午前中に終わるのでそのまま白倉くんと電車に揺られ映画館へ向かった。


2人はまだ昼食を食べていないから、映画を観る前に何か食べようと思っている。


疲れていたのか、ポスンと肩に頭を乗せてきた。
じっくり見ると、やっぱりまつ毛が長いし顔も小さいし白倉くんは顔が整っている。


私なんか一重だし、目も小さいしで、不釣り合いなのではないかと疑問に感じた。


白倉くんはどう思っているのだろう?


白倉くんの端正な顔立ちを見ていると、薄々と昔の日向を思い出す。


茶髪でおっとりとした美青年の日向。
短髪の赤みがかったハネっけのある髪でドSな白倉くん。

タイプはまるで違うけど、目は少しだけ似ている気がする。



それに…

日向に恋したように、白倉くんにもドキドキさせられてる自分がいるのだ。