「びっくりしたー。空気壊すなよ。今良いところだっただろー?」




「良いところって?」


そう言いかけた瞬間、柔らかな感触を唇に感じた。


頭が真っ白になった。
何が起こったのか、まるで分からない。


「んっ!んんっ…」
キスだ。キスされたんだ、この悪魔に。



「んんへ!おへふぁい!」

やめて!お願い!と言ったつもりが、もはや言葉として成立せずに奇声となって発せられた。