図体がでかい割に、言葉は子供のようだ。
沼田の命令に、悲しそうな顔をしながらも、逆らわない。


めんどくさいやつを拾っちまったかもしれないな。
いや、もしかして、都合がいいのか?


こいつが着れるような服も、買ってくりゃよかったな。


消毒薬をつけ終わって、痛がりながらも、大きく息をついたタカヤが、沼田を見上げて、笑う。


「ありがとう、ございます」


少し舌足らずな、言い方。


なんだか、胸の奥が、しょっぱくなるような思いがした。