『そーいえば何で彼氏いるとか聞いたの?』
そんな質問をすると、梨菜は少し困ったように笑った。
「いやぁ…秘密、かな」
私はその言葉の意味が全く分からなかった。
いや、分からなくてよかったのかも知れない。
その夜、梨菜と私は昔の懐かしい話や離ればなれになった後の話で盛り上がった。
『いつから不良になったの?』
「中2の時にさ、…」
梨菜の話によると中2の夏、両親と喧嘩して家出をしたところにたまたま近所に住んでいた不良の兄ちゃんと遭遇。
そこから仲良くなり、不良の道へ進み始めたらしい。
「そいつがかっこよくてさー」
『好きなの?』
「んなわけねーよ」
そして梨菜の話は深夜遅くまで続けられた…。