「友達でいたい!」

「友達......?
みどり先輩は、俺と友達でいたいんですか?」


話の途中でいきなり何の脈絡もなく、友達宣言をしたあたしを一輝くんは困ったような顔で見つめる。


「うんっ!
あたしが悪いのに勝手なんだけど、すごく勝手なんだけど!別れても一輝くんとはずっと一緒にいたいし、良い関係でいたい」


一輝くんはあたしが初めて本気で好きになった人。

ダメになってしまったとしても、一輝くんと付き合えた半年間は大切な思い出。好きになったことを後悔したくないし、一輝くんにもしてほしくない。

彼女でいれないのなら、せめて友達としてこれからは一緒にいたい。


「......そう、ですか......。
分かりました、みどり先輩がそうしたいのなら」


一輝くんは元カノと友達とか嫌なタイプなのかな、それともやっぱりまだわだかまりがあるのかも。

歯切れの悪い言い方をした一輝くんがちょっと気になるけど、それでも友達になることを了承してくれてホッとした。