と同時に、背中から入ってきた一輝くんの手。

一輝くんからのいつもよりも激しいキスに必死で応えながらも、彼の手を握り、体を触ってこようとするのをやんわりととめる。


「かずきくん......っ。
ダメだって。隣にみんないるし、ここじゃダメ。
ね?」


やんわり拒否してもいっこうにやめる気配がないどころか、ついにスカートの中に手を入れてきたので、さすがにこれはマズイと一輝くんを押し返した。


「......ごめん」

「ううん、怒ってるわけじゃないよ?
あたし一輝くんのこと不安にさせた?」


はっきり拒否ると、うつむいてしまった一輝くんの顔を両手で包み込む。


「先輩は何も悪くなかよ。
俺が勝手にヤキモチ妬いてるだけです。
実先輩は、三浦先輩が好きって分かっとうはずなのに、おかしいですよね.......」

「おかしくはないよ?あたしもヤキモチ妬くもん。
ていうか、一輝くんそれね、」

「二人の間に何もないなら、問題なかです。
もし......、噂が本当だったら、俺、実先輩のこと許せるかどうか分からんけん」


ひとまず、みのるが理穂のことを好きっていうのを否定しておこうと思ったときに、被せられた一輝くんの言葉。

ますます真実を打ち明けられなくなるような言葉によって、それは不可能になった。