「......良かった。
何もないなら、よかです。
みどり先輩が違うって言うのなら、信じます。
疑ったりしてごめん」


ああ、良心が痛い。
やっぱり本当のことを言おうか。

否定すると、ほっとしたように息をはいて、あたしの肩に頭をのせてきた一輝くんをみると、なけなしの良心が痛む。

嘘も隠し事もなし、最初の約束を違えてばかりで本当に嫌になる。


だけど......。

そこらへんの男にされたのなら、何の迷いもなく一輝くんに話せるけど、相手が共通の友達の場合、そう簡単にはいかない。


あたし、みのるとキスしちゃった!でも浮気じゃないし、みのるも反省してるから許してね?

なーんて、わけにはいかない。

もしも話すのなら、相当の覚悟がいる。