さらにその翌日の月曜。

授業が終わったあとに、いつものように部室にきて、部活が始まる前の隙間時間をまったりしていると、ちょっとこっちと一輝くんに連れ出された。

腕をひかれて、部室のすぐ隣のトレーニングルームへ。


「なに?どうかした?」


みんながいたら、出来ない話なのかな。

ダンベルやら下半身トレーニングの機械やら、トレーニングするためのものがいっぱいある部屋を見渡してから、一輝くんを見上げる。


一輝くんは言いづらいのかなかなか口を開かなかったけど、何かを決意したようにあたしの両方の腕をつかむと、ようやく話を切り出した。


「今日クラスの女子に、みどり先輩と実先輩が浮気してるって言われました。
違いますよね?俺は絶対ないって思ってますが、あんまり何回も言ってきたけん......」

「え......?あたしと、みのるが?
なんて......?」


この前の、ブラスバンドの子から、誰かに漏れた?


いや、でも、キスしてたのは見られてないはず。

二人きりで部室にいたから、妙な誤解うけて、それで?