「協力はしなくていいよ。
その子、彼氏いるみたいだから」

「彼氏?そのうち別れるかもよ?
もしかしたら、みのるに心変わりするかもしれないし」

「......それが、別れそうにないんだよね」


みのるに新しい恋の予感ということで、俄然テンションの上がったあたしに対して、それを盛り下げるようなことばかりを言うみのる。


「そんなの分かんないっしょ。
野球と一緒で最後まで勝負は分かんないよ?
告白してみたらいいじゃん」

「告白する気はないから......」


あー!もう!イライラするなぁ。
みのるって、なんかじれったいよね。

男ならもっとこう、ガッといけばいいのに。


「あのねぇー!そんな遠慮ばっかりしてたら、いつまでたっても彼女できなくない?
理穂のこともそうだけど、みのるって押しが弱いよね。
もっと強気で攻めてかないと」

「強気で......?」

「そう!強気でいこう!押し倒すくらいの勢いで!」


あ、ついテンションが上がりすぎて、テキトーなこと言っちゃった。さすがにそれは犯罪か。