「だーめ。こいつ、俺のもんになる予定だから」



と、言う低くて少しだけ色っぽい声。



「し、新城くん……!あの、ごめんなさい……!」



いきなり顔を青くさせて逃げていく向井くん。



そんな向井くんを呼び止めたけど、足を休めることなくどこかに行ってしまった。



「皐月、勝手なこと言わないでよ!
私、向井くんとお友達になりたかったのに!
しかも、なに!私、あんたのものになる予定なんてないから!」



キッという効果音がつきそうなくらい皐月を睨む。