スカートの上に落ちたのは、角が少し丸くなっている白い消しゴム。



誰のか分からないので周囲を見渡していると皐月と視線が交わった。



すると、皐月は「て・が・み・よ・め」と口パクでそう言ってくる。



渋々開いてみると、そこには右上がりの綺麗な字で、



《今日の放課後暇だったら、駅前のクレープ食べに行かねーか?奢ってやるから》



……クレープ!?
わ、私の大大好きなクレープ!?



うん、非常に行きたい。行きたいけどな……。