私は、顔が皐月の背中につくまでずっと腰に手を回していた。



私の顔が皐月の背中についた時には、学校で。



ってことは、私の顔が皐月の背中についていない=学校に着くまでブレーキを一回も使っていないって事になる。



「皐月、危ないでしょうが!」



皐月の腰に回していた手を離しながらそう言う。



「良いだろ?落ちなかったんだから
あぁ、そうか。だって、抱きついてきたんだからな」



ニヤニヤ笑う皐月は、確信犯だ。



「バカッ!!知らない!」