すると突然、引っ張っていた私の手首を皐月がぎゅと掴んだ。
「お前のこと、落としてやるって言っただろ?本気だから」
急に真剣な顔でそう言ってくる皐月にドキンと胸が鳴った。
「って事で、カバン貰うな」
放心状態の私の手からカバンを奪い自転車の前かごに入れる。
そして皐月は、自分が座っている後の荷台をポンポンと叩いた。
「乗れよ。歩いていったら間に合わねーよ」
「乗れよって!私の自転車!
二人乗りとか絶対嫌!!ってか、校則違反だし」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…