その手を反射的に掴んでしまったのは、なんでだろう?



咄嗟に手を掴まれた皐月は、驚いた表情でこちらを振り返った。



「……まだ、行きたくない」



私のその言葉に皐月はさらに目を大きく見開かせていたけど、すぐに「お前っ……」と苦しそうに目を細めた。



「……ちょっと来い」



その言葉とともに強制的に席を立たされ、強引に腕を引っ張られ、アイスのお店を後にした。



「ちょ、ちょっとなに……!」



そう言っても全然足がとまることもなく、ズンズン進んで行く。



やっと止まったと思えば、人通りの少ない公園で。