いつの間にかドアの所にいる衣装係の子に呼ばれ、『皐月の事は気にしない』と脳に分からせ、「ごめん、今行きます」と返事をした。
*
翌日の放課後。
「それじゃ、永遠ちゃんと皐月くんはこのメモ通りのものを買ってきてね。
じゃあ、いってらっしゃーい」
クラスの人にニヤニヤされながら、半ば無理矢理教室を追い出された。
ピシャン、という扉の閉まる音が妙に響いたのは間違えでは……ないと思う。
手には、買ってくるものリストのメモ。
どこからか聞こえる楽しそうな笑い声。
そして、無言の私たち。
……気まずいにもほどがある。