「さつ、…き……」 ほぼ無意識に皐月の名前を呼んだのは、 ぎゅうと上から包み込まれるように手を置かれたから。 __ドキン、ドキン 「俺、永遠のことが好き。」 皐月がそう言うのと同時に、時間になったのか、最初の花火がヒューと音をたて上がり、爆発音と共に空に明かりを散りばていった。 その時の花火の光で見えた皐月の表情は、真剣で、でもなぜだか苦しそうで泣きそうな顔だった。